あさりは貝類の中では馴染みがあり、ポピュラーな食材と言えると思います。
あさりの酒蒸しやおみそ汁の具材にすると、とても美味しいですよね。
ですが食べた時の「ジャリ」っていう食感にがっかりすることも。
そう、「砂抜き」に失敗したために起こる現象です。
砂抜きはしっかりやらないと、砂も食べてしまうことになります。
正しい方法を実践すると、簡単に砂抜きは出来てしまいます。
砂抜きの失敗の原因と、上手く行く砂抜きの方法をまとめてみました。
あさりの砂抜きに失敗した原因はこれ!
砂抜きに失敗するのは、基本的にあさりが死んでいるか弱っているかになります。
口が開かないことには砂は抜けません。
そうなってしまう原因を考えてみると、なぜ失敗したのか、上手く行くのはどうすればいいのかが見えてくると思います。
水の温度が適温ではない
あさりが活発に活動する水温は20度前後と言われています。
25度以上では弱りやすくなりますし、15度以下では眠ってしまいやすくなります(冬眠の状態)
とてもデリケートな生き物なので、20度前後は必ず守りましょう。
日光を浴びている
あさりは水の中で生息しているので、基本的には夜行性の生き物です。
保管場所が明るいと動きを止めてしまいます。
結果として口が開かなくなり、砂を吐き出さなくなります。
日光を遮るような工夫が必要になってきます。
真水に浸す
あさりは海の生き物ですので、塩分を含んだ水の中で生活します。
そうです、海水が必要なのです。
真水の中に入ると普段の生活環境と変わってしまうので、活動量が少なくなり、弱ってしまうあさりも出てきます。
あさりを重ねている
諸条件を満たしているものの砂が抜けないとなると、あさりの保管に問題があります。
多くの人がやりがちなのが、あさりを重ねてしまうこと。
上のあさりが吐き出した砂を、下のあさりが食べてしまうからです。
重ねすぎは禁物ですよ。
あさりの砂抜きで失敗しない方法をご紹介!
砂抜きに使う容器は、出来るだけそこが平たいものを使うようにしましょう。
家庭にあるもので一番良いのは、食器カゴかも知れません。
そのカゴに海水と同じくらいの濃度の塩水を入れます(潮干狩りで採ってきたのであれば、そこの海水がベストです)。
塩水は水が1リットルに対して、塩は大さじ2杯が目安です。
その時、水温は20度前後になるように注意しましょう。
夏の暑い日などは、水温の変化にも気を遣ってくださいね。
上段であさりを重ねるのがダメと書きましたが、2段くらいであれば問題ではありません。
あさりが浸るくらいまで水を入れて、食器カゴに新聞紙を被せます(新聞にこだわる必要はありませんが)
日光が入ることを防ぐ役割があるのと、あさりが吐いた砂が飛び散らないようにするためです。
あとは放置しておくだけで、しっかりと砂を吐き出してくれます。
私が子供の頃、母親があさりをよく食べさせてくれました。
その時は金だらいを使っていたのを思い出しました。
上にふたはせず、物置の薄暗いところに保管していましたね。
覗いてみたらあさりが口をぱっくりと開けていました。
潮干狩りで採ってきたあさりなら4~5時間、スーパーなどで買ってきたあさりなら30分~1時間は砂抜きをしましょう。
時間や手間は少しかかってしまいますが、美味しいあさり料理を作るためと割り切って手間を惜しまないことです。
砂抜きからは外れてしまいますが、「塩抜き」も大事な作業です。
砂抜きが終わったあさりを真水で洗って(流水で洗うのがポイント)1時間ほど置いておくと、その間にあさりは塩分を吐き出します。
そうすることで美味しい料理を作る下地が出来上がります。
まとめ
あさりの砂抜きは、ちょっとしたコツとひと手間をかけることで実現できます。
せっかく美味しく調理が出来ても、「ジャリ」の音で砂が出てきてしまったら、気持ちも落ちてしまいますしね。
美味しさ満点の食材なので、是非とも実践してもらいたいと思います。