ダリアやプチダリアの球根は植えっぱなしにしたとしても次の花が咲くくらい何もしなくても良い品種ではありますが、それは環境によって変わってきます。
特に冬の寒さが厳しい地方ではダリアやプチダリア球根を植えっぱなしにしてしまうと球根にダメージを与えてしまう可能性もあります。
この記事ではダリアやプチダリア球根の植えっぱなしにするメリット・デメリットや植えっぱなしにするときの条件、ダリア球根のケアについてご紹介します。
ダリアやプチダリアの球根を植えっぱなしにするデメリット
以下はそれぞれダリア・プチダリア球根を植えっぱなしにした際に考えられるデメリットです。
気象条件や土壌環境によりますのでデメリットが必ず起こるわけではありませんが、以下のようなデメリットが起こる可能性があります。
成長が不安定になる
ダリアやプチダリアの球根を植えっぱなしにした場合、開花時期や花の大きさが不安定になることがあります。
これは球根が休眠期間を適切に経ていない場合や栄養分の偏りによって起こります。
適切な休眠期間や栄養管理が行われないとダリアは期待通りの開花を行わず、花の数や大きさが低下することがあります。
球根の寿命が短くなる
植えっぱなしにすることで球根が病気や害虫の被害を受けやすくなるため、寿命が短くなる可能性があります。
植えっぱなしの場合、球根は土中で冬を越すため湿気や寒さによって病気が発生しやすくなります。
また、害虫が球根を見つけやすくなるので球根の寿命が短くなるリスクが高まります。
植えっぱなしにしたとしても適切な予防策やケアが必要です。
品種によって植えっぱなしに向いてない
ダリアの品種や栽培地域によっては植えっぱなしに適した環境ではない場合があります。
例えば、寒冷地では霜が降りることが多く、植えっぱなしのダリアの球根が凍結してしまうリスクがあります。
また、一部の品種は耐寒性が低く、植えっぱなしにすることが困難ですので適切な品種選びや栽培環境の調整が重要です。
以下の品種は寒さに弱いため植えっぱなしには注意が必要です。
花径が20-30cmにもなる大輪のダリアで、特に耐寒性が低いとされています。例えば、「エミリー・マッケンジー」や「カフェ・オ・レイ」などが該当します。
装飾的ダリア
花弁が密集し、丸みを帯びた形状を持つダリアで、一部の品種は寒さに弱いとされています。例として、「タルタン」や「アラビアンナイト」が挙げられます。
ダリアやプチダリアの球根を植えっぱなしにするメリット
余計な手間がかからない
ダリアやプチダリアの球根を植えっぱなしにする最大のメリットはこれに尽きます。
毎年、秋から冬にかけて球根を掘り起こして適切に管理・保管しながらまた植え替えるのは手間ですが、植えっぱなしにすることでその手間がかからずにキレイな花を咲かせてくれるのは嬉しいですよね。
ダリアに時間を割かなくて済むため、他の園芸仕事に時間や労力を割くことができます。
球根の増殖コストがかからない
植えっぱなしのダリアは土中で球根が自然に分裂・増殖し、翌年も同じ場所でより多くの花を楽しむことができます。
また、増殖した球根を別の場所に移植することで、庭全体にダリアを広げることも可能です。
これにより新しい球根を購入する費用が節約できます。
一年を通してダリアを楽しめる
植えっぱなしにすることでダリアは連続して開花してお庭を華やかに彩ってくれます。
季節の変化に合わせた異なる花と組み合わせたり、春から秋にかけての長い開花期間を楽しむことができます。
庭やバルコニーが常に美しく彩られて訪れる人々や家族に喜びを与えることができます。
自然な生育サイクルで育てられる
本来、植物は屋外で雨風に打たれながら育っていくものですから、ダリアの生育サイクルであるべき自然な育て方をすることでダリアはより強く、健康に成長し、美しい花を咲かせることができます。
ダリアは、一年の中で成長期と休眠期を繰り返すことで健康的に成長します。
春から夏にかけては成長期であり、積極的に葉や花を育てるために栄養分を消費し、秋から冬にかけては休眠期に入り、球根はエネルギーを蓄え、翌年の成長に備えます。
植えっぱなしにすることでダリアは自然のサイクルに従い、冬の休眠期間を適切に経ることができますし、この休眠期間中に球根は自然に傷んだ部分を修復し翌年の成長に向けてエネルギーを蓄えます。
ダリア球根の掘り上げや管理方法
球根の掘り起こし方
ダリアやプチダリアの球根の掘り起こしは冬を迎える前に済ませましょう。
まず、ダリアをささえていた支柱を抜き、茎の部分を切り取ります。
ダリアの球根は、サツマイモのような形の球根が茎の周囲にぐるっと付いています。
球根が埋まっている範囲を掘り起こしやすくするために、周りを大きめに丸く囲ってから掘り返すのがコツ。
囲った部分を目安に土を掘っていけば、球根を傷つけずに取り出すことができます。
茎を持ち球根が折れないよう支えながら土から取りだしましょう。
このとき根は切っても問題ありませんが、球根を傷つけないよう気をつけてくださいね。
茎を強く引っ張ると、球根が折れてしまう可能性があります。
球根はやさしく扱ってください。
球根の管理方法
ダリアの球根は以下の手順で管理しましょう。
1. 掘り返した球根をまずは水洗いする
土がついたままだと腐ってしまう可能性があるので、軽く水で洗って土を取り除きましょう。
2. 水洗いした球根は日陰に置いて乾かす
半日から一週間程度、生乾きの状態で球根がしっとりした感じになるくらい乾かします。
乾燥させすぎるとシワシワになってしまうので注意しましょう。
3. 段ボールに入れて保管
表面が生乾き程度に乾いたら、箱に入れて保存します。
比較的湿気の多い地域では、土にピートモスやもみ殻などまぜたものを入れた箱の中に埋めておきます。
乾燥している地域なら、土に湿らせたバーミキュライトを混ぜたもので球根をくるんで、ビニール袋に入れて保管しておくと持ちがよくなります。
ダリアの球根は寒さに弱く、5度以下になると腐りやすいのが特徴です。
霜の当たらない部分で保管してください。
ダリア・プチダリアの球根の上手な植え方!育て方!
ダリアやプチダリアの球根の掘り起こしと球根の保管方法のほかにも出来れば知っておきたいのは上手な植え方と育て方です。
なので今回は上手な植え方と育て方もあわせて紹介します。
ダリアやプチダリアを育てる場合は大きな鉢植えを!
まず球根を植える前に、ダリアやプチダリアの球根は大きな鉢植えに植えましょう。それもダリアは大きく根を張り、その根が横に広がっていくからです。
ここで鉢の大きさをあまりにも小さくしてしまうと後々に根が張りにくくなります。
土は水はけのいいものを使用するのと初めての水やりにも注意!
ダリアの球根を育てるのに、鉢植えもそうですが地植えの場合も土は水はけのいいものを使用しましょう。
ダリアは少し湿気がある程度が1番ベストな状態を保つので、水やりのときも、発芽するまで水をあげるのは控えた方がいいです。
支柱は必ず用意を!
ダリアは背が高い上に枝も茂るので、支柱がなければ倒れてしまいます。なるべく支柱は4本を目安に立てましょう。
水やりも出来るだけ慎重に!
上手に育てる上で大事なのは、水やりです。ダリアの場合は発芽後も過度の水やりは控えましょう。
目安は土が乾いたら水をやる程度で、時々葉を洗い流す様に水をあげると光合成をしやすくなるので、よく育つ様になります。
さらに気をつけたいのは、花やつぼみに水をあてないことと水流の勢いに注意することです。
花やつぼみに水を当ててしまうと水の勢いで花などに傷をつけてしまいます。
水流の勢いもそう言った理由と同じで、土に水を与えたときに跳ねた泥が茎に付着すると
病気になりやすくなってしまいますので水やりには気をつけましょう。
あまり日に当てないようにする
ダリアの花はあまりにも強すぎる日光に弱い植物です。
なので、鉢植えなどはなるべく日陰に置き、地植えの場合はネットなどを立てて育てるのがコツです。
まとめ
なので今回紹介したことを参考に、ダリアの球根を植えっぱなしにするのは止めておきましょう。