「落雁」といえば、お盆にお供えする白やピンクのかたまり、というイメージがありませんか?
子どもの頃にあの「落雁」を食べて、まずい…と思った記憶がある人も多いのではないかと思います。
そういう印象からか最近では、お盆に落雁をお供えする家庭も減ってきているのではないでしょうか。
今回は、スーパーなどで買った“美味しくない”落雁の活用方法や、じつは美味しい?落雁のホントについて紹介していきます。
落雁はお供え用、美味しくないし捨てちゃう、という人はちょっと待って!
口に含むと水分を吸い取られそうなくらいパサパサ、甘いだけという印象がある落雁。
食べたくないけどお供え物だし、やっぱり買わなきゃいけないかなあ……と、仕方なく購入している人もいるのでは?
でも、せっかく買った食べ物を捨ててしまうのはもったいない!
今回は「落雁」を簡単にリメイクする方法をいくつか紹介していきます。
粉末にして混ぜて再利用!
落雁のおもな材料は米粉、水あめ、砂糖。
つまり米粉を水あめなどで固めているお菓子なんです。
そこで、ブレンダーやおろし金などで落雁を粉末状にして、いろいろものに混ぜて使ってみましょう。
ホットケーキやクッキー、パンなどを作るとき、小麦粉に混ぜて使うといいですよ。
ただ、液体に加えるととろみが出てしまうので、入れる量に注意が必要です。
落雁を使った飲み物も作れる!?
粉ものに混ぜて使ったり料理のとろみを出すのに使ったりするほか、簡単ドリンクも作ることができます。
それは甘酒!
酒かすをお湯で溶いたものに、粉末にした落雁とお好みでしょうが汁を入れれば完成です。
米でできている酒かすと、米粉を使った落雁の相性はバッチリですよね!
酒かすの風味と、落雁の甘味が美味しく、これからの季節にもぴったりです。
洋風スイーツも作れる!?
せっかく甘い落雁だから、美味しいスイーツにも変身させたいですよね。
なんと、落雁でプリンを作っちゃいましょう!
粉末にした落雁と牛乳を入れて混ぜ、卵を入れてプリン液を作ります。
プリン型にカラメルソースを入れ、その上にプリン液を流し入れ、オーブンで焼けば出来上がり!
米粉のもったり感で濃厚なプリンになるそうです。
落雁の粉末と牛乳を混ぜるとき、落雁をふるいにかけて加えるのが、なめらかなプリンを作るコツです。
落雁って本当にまずいの?美味しい落雁なんてあるの?
やたら大きいし、ひとりで1個なんて食べられない……お供えの落雁ってそんな感じですよね。
でも世の中には「落雁が好き」という人もいるのです。
もちろん、あのパサパサ落雁が好きな人もいるかもしれませんが、世の「落雁ファン」がおすすめするのは、和菓子屋で販売している「落雁」なのです。
茶席で干菓子として扱われる落雁は、手でつまんで一口で食べられる小ぶりのものや、板状の薄いものが多いです。
これらは上質の和三盆や蜜をよく揉み込んで作っており、上品でやさしい口当たりが特長。
最近ではコーヒーや紅茶とも合うお茶うけとして、和菓子ファンから人気の和スイーツなのです。
「日本三大銘菓」としてあげられているものは、じつはすべて落雁。
石川県金沢市の「長生殿」、新潟県長岡市の「越の雪」、島根県松江市の「山川」は、機会があったらぜひ食べてみてくださいね。
「落雁」のイメージが一新すること請け合いです。
まとめ
お供え物として使われる「落雁」、あれを消費するのは大変だなあと思っていましたが、意外な方法で有効活用できることがわかりました。
お茶席で出される「落雁」が美味しいというのなら、一度食べてみる必要もありそうです!
いっそ、いつも買っている大きな落雁ではなく、和菓子店で美味しいとウワサの落雁を買ってお供えしてみてはいかがですか?