普段は何気なく一緒に暮らしている家族ですが、その意味や機能を分かりやすく説明するとなると、かなり難しいですよね。
今回のお話は、家族の意味と機能について分かりやすく教えるためのコツをお伝えします。
家族の意味ってなに!?家族の役割と機能とは!
デジタル大辞典によりますと、家族とは以下の意味があります。
1.夫婦と、その血縁関係者を中心に構成され、共同生活の単位となる集団。
近代家族では、夫婦とその未婚の子からなる核家族が一般的形態。
2.民法旧規定において、戸主以外の家の構成員。
つまり、現在では「お父さん」「お母さん」「子供」が基本単位の集団です。
もちろん各家庭の事情は違いますから、この中の例えば「お父さん」がいない家族も存在するわけですが、ここでは基本単位で話を進めます。
ところで、日本国民の三大義務、というものを知っているでしょうか?
簡単に言ってしまえば「教育」「勤労」「納税」で、全ての日本国民は、子供に普通教育を受けさせ、働き、税金を納める義務があるのです。
これを家庭に置き換えますと、お父さんとお母さんが働き、社会のシステムを維持するための税金を支払いながら子育てを行い、子供が学校に通って勉強を行うことで、やがて大人になった子供が、今度は自分で働き、子育てを行い、教育を受けさせるわけです。
様々な立場の人々が、色々な家族についての定義を話しますが、結局、家族とは社会の最小単位で、特に幼い子供にとっては殆ど世界と同じ意味となります。
子供は「本当の」世界で暮らす前に、家族という世界で生活を学ぶのです。
そして、ここに家族一人一人の考えや感情、立場などが絡まることで様々な問題を体験した子供は、世界に対して様々な感情を抱きながら成長することになります。
以上は育児という点から家族の役割を考えたものですが、共に暮らす相手と時には争いながら
滅多なことでは離れたりしないのも、血縁による繫がりと法律、あるいは社会的な責任など、家族を家族として繫ぐ約束が無数に存在するからですよね。
もちろん、その約束は夫婦の離婚という形で崩れる場合もあります。
社会における家族の役割って?
家族は社会の最小単位です。そして、社会と呼ばれる巨大な集団を支える存在でもあります。
例えば、家族に問題が発生して仕事が出来なくなると、問題は社会を支える労働にまで発展するわけです。それ故、社会は問題を最小限に抑えるため、家族に問題が発生した場合の対策、例えば法整備を行う必要が出てくるのです。
日本の現代社会では、個人が個人の生活を楽しむのと同時に、社会に奉仕することで自分の居場所を確立します。お父さんはお父さん自身であると共に子供のお父さんであり、さらにお母さんの夫でもあるわけです。
もちろん、このような複雑な関係は常に上手く行くわけではありません。
むしろ、何らかの問題を抱えていない家族は恐らく存在しないでしょう。
昔は、そう言った問題を家族で抱えたまま放置するのが普通でしたが、現在の良い家族とは問題を抱えていない家族ではなく、問題に対して前向きな解決を目指せる家族のことを言うようになりました。
社会にしても家族であっても、面倒な問題を解決する際に立場の弱い相手を犠牲にするのは珍しくないことです。
そう言った場合の家庭は機能不全家族と呼ばれますが、こうなった家族の問題解決は愛情や
忍耐では不可能な場合が殆どで、虐待や犯罪などの大きな問題に発展する場合もあります。
まとめ
社会に対する家族の役割は、時代によって変わっていきます。
それでも変わらないのは、お互いが家族という単位を、なるべくストレスの少ない状態で維持していくために、各個人が現実から目をそらさず、同居だけでなく別居も含んだ、自分に出来る限りの問題解決に対する努力を行っていくことでしょう。