土用の丑の日に食べるものと言えば!!
そう、うなぎですよね!
蒲焼きやひつまぶしなどにすると、とっても美味しいうなぎですが、気になるのはその価格の高さ…。お店で食べると、小さいものでも3~4,000円はしてしまいます・・・。
今回はそんな天然うなぎの価格の理由や、養殖との違いなどをご紹介していきたいと思います。
天然うなぎの価格が高い理由とは?
結論から言うと、天然のうなぎが高い理由は、「天然のうなぎが獲れる量が少ないから」です。
昔は近所の川や田んぼでよく見かけたうなぎですが、現在では目にする機会もほとんどなくなりました。それには水質が汚染されたことや、河川が整備されたことによる環境の変化が深く関係しています。
また、天然のうなぎが減ったのは、稚魚の減少もその理由の一つと言えます。
近年、稚魚のシラスウナギが乱獲されていたことにより、どんどんその数は減少していきました。
そのため現在では、天然のうなぎは絶滅危惧種とされ漁獲も制限されています。
これらの理由により、天然のうなぎは希少価値が高まり、結果価格も高くなっているというわけです。
現在日本に流通している天然のうなぎは、0.5%にも満たない量で、卸価格は12,000円ほどです。
昔は近所で見かけたうなぎも、今では立派な高級食材です。
スーパーなどに並ぶ天然のうなぎと養殖のうなぎには、3倍近く値段の違うものもあるようですが、価格以外だと天然と養殖にはどんな違いがあるのでしょうか?
天然うなぎと養殖うなぎの違いってあるの?
天然と養殖のうなぎには、大きく分けると「旬」「見た目」「味と食感」の3つの違いがあります。それぞれの特徴なども交えながら、詳しく説明していきたいと思います。
うなぎの旬
天然のうなぎの旬は、9月~12月の秋ごろとなります。
この時期は、うなぎが冬眠に向け栄養を蓄えたり、産卵のために海へ向け川を下ったりする時期で、この頃のうなぎは脂がのっていて一番美味しいと言われています。
それに対して養殖には旬というものはなく、一年中手に入るため、特に美味しい時期というものはありませんが、いつでも同じものが味わえるという利点もあります。
見た目
調理後のうなぎの見た目には、天然も養殖もほとんど違いがありません。
ですが、さばく前のうなぎは見た目が全く違います。
天然のうなぎはお腹の部分が全体的に黄色く、中心が少し白くなっています。
それに対して養殖のうなぎは、お腹の部分に黄色味はなく真っ白です。
大きさは天然の方が細めで、養殖の方は太く体も大きめです。
天然と養殖を並べてみると、その違いは一目瞭然です。
味と食感
天然のうなぎは川に棲んでいるため、泥などの臭いがつき独特のクセがあります。
食感は若干固めで、味はあっさりとしています。
対して養殖のうなぎはクセもなく、脂がのっていて身は厚く柔らかいです。
天然の独特のクセが好きだという人もいますし、養殖の方が好みだという人もいます。
ここら辺の好みは人それぞれなようですね。
養殖うなぎの名産地ってどこなの?
現在日本で流通しているうなぎの99.5%は養殖です。
養殖は完全養殖ではなく、稚魚のシラスウナギを捕獲し、日本各地の養殖池で大切に育てられています。
そんな養殖うなぎの産地中でも、生産量やその歴史などが有名な3つ県についてご紹介していきたいと思います。
静岡県
静岡県はうなぎ発祥の地とも言われていて、なんと100年以上前からうなぎの養殖が行われているそうです。
非常に歴史ある養殖地で、生産量は全国4位(平成26年時点)だそうです。
鹿児島県
うなぎの生産量トップを誇るのが鹿児島県です。
静岡のような長い歴史があるわけではありませんが、温暖な気候や地下水が養殖に非常に適していると言われています。
愛知県
生産量で鹿児島県に次ぐ愛知県は、「ひつまぶし」がとても有名な場所です。
特に一色町という自治体の生産が盛んで、愛知県の生産量の8割近くがこの、一色町によるものだそうです。
まとめ
現在では養殖技術も発展し、天然に引けを取らない養殖うなぎが各地で開発されています。
天然のうなぎも、もちろん美味しいと思いますが、養殖の中にもあなたの好みに合ううなぎが見つかるかもしれません。
天然、養殖にこだわらず、いろいろな産地のうなぎを食べ比べしてみるのも、楽しいかもしれませんね。