モバイルを提供する会社も、
・大手キャリア三社(docomo、au、softbank)
・サブブランドキャリア2社(UQmobile(au系列:厳密にいうとMVNO)、Y!mobile(SoftBank系列))
・格安simの提供会社(MVNO)
と、いろんな携帯会社が多くなり、何を比べてどこの携帯会社の何のプランにするのが一番得なのかがわからないですよね。
通話料金は当然ながら安い方がいいに決まっているし、データ通信料も、繋がりやすさも、人それぞれの携帯の使い方で料金は大きく違ってきます。
使用料が安くても、なかなか繋がらなくてイライラするのはご勘弁!
ショップの店員さんの対応がどうもね…
などなど選ぶポイントは色々あります。
子供(小・中学生)にも持たせたいと考えている親御さん達も多いと思います。
子供に持たせて、ゲームや動画でデータ通信料請求額が法外な値段に…なんてことも心配です。
家族揃って、通話でもメールでもアプリでも繋がりやすくてお得な料金プランに切り替えたいし、子供に持たせても安心のサービス提供がある携帯会社はどこか?
ここでは、スマホを対象としてキャリア別の機能と料金プランを比較し、子供に持たせても安心なサービスも加えて解説していきます。
携帯会社選ぶならどこがいい?
最近はCMでもあまりPRしてませんが、「インターネット接続の回線速度」の値が大きいほど一度に大量のデータを置きだせるので「繋がりやすい」のです。
1秒間に、携帯から送信できるデータ量を「上り速度」、受信できるデータ量を「下り速度」といい、『Mbps(メガバイトパーセカンド)』で表されます。
1Mbpsとは、1秒間に日本語かな文字なら約65,000文字を送ることができることを表しており、この数値が大きいほどインターネットに繋がりやすく、動画・画像の送受信や、ゲームアプリの使用時の応答時間の差で実感できます。
「〇〇光」と言うフレーズを見聞きした事があると思いますが、この送受信に使う回線が「光ケーブル」で、回線速度が電話回線に比べて桁違いに速くなり、インターネットの使い勝手が良くなることを意味しています。
この回線速度は機種による差もありますが、キャリアの設備投資の金額に大きく影響され、使用(借用)する回線の種類や量、スマホの電波受信局の場所や数などによって違いが明確になってきます。
繋がりにくい3大キャリアの代表格だったSoftBankが最近は繋がりやすくなったのは、光回線への切替えや自社受信局の増設などの設備投資に力を入れた成果と言えます。
携帯でのインターネット利用時の繋がりやすさを比較ポイントにする場合は、上り速度よりも下り速度の方が重視されます。
送信時のデータ量より送られてくるデータ量の方が圧倒的に多いからです。
地域差・時間帯差もあるのですが、この「下り速度」が全国的な平均値や中央値でダントツなのがauです。
しかしauの回線速度には地域差・時間帯差も相当あって、3大キャリアの中では地域差による速度のばらつきが一番あり、場所や時間帯によってはSoftBankより遅くなることがあります。
次いでDocomoとSoftBankですがほぼ同じ回線速度で、auに比べて地域差等によるばらつきは少なく、どこでも安定した送受信速度が得られるようです。
しいて言えば、昼間はSoftBankの方が下り速度が速いようです。
これに続くのがサブブランドのUQmobileとY!mobileですがauとSoftBankの系列だけに実力も本家並みの実力を持っています。
理由は定かではないのですが、昼間はY!mobile、夜間はUQmobileが高い回線速度になる傾向にあるようです。
一方で、MVNOの回線速度は3大キャリアとサブブランドに遠く及ばず、半分程度の実力で、インターネット接続が遅いか繋がらないという問題が発生しやすいと言えるでしょう。
この実力差から、画像などのデータ添付メールの送受信を重視するユーザー様には、格安simは不向きと言えますが、インターネット接続や普通のメールが主体と言うユーザーには、あとで説明するデータ通信料金の安さからお得な手段と言えます。
携帯会社の料金体系はどうなっている?
3大キャリア、サブブランド、MVNOそれぞれの料金体系(スマホ購入費用を除く。)には大きな違いがあります。
3大キャリアの基本料金プランと違い
3社ともに、2年間の定期契約で自動更新を条件とした料金プランです。
更新日から更新日の間が2年間(24か月)で、この期間中に解約すると違約金が9,500円が発生します。
いずれの基本プランも、通話料(月額基本料金+通話料金)+インターネット回線接続料+データ通信料という料金構成になっています。
3社とも通話には「かけ放題2,700円/月」か「時間制限付きかけ放題1,700円/月」のプランがあり、どちらかを選択することになります。
時間制限付きプランは1通話5分以内でならかけ放題で、3社共通です。
1回の通話は5分程度ですが通話回数が多い人には「時間制限付きかけ放題」がお勧め!
時間を超過すると20円/30秒の通話料金が加算されていきます。
ですから、友達や家族と長電話をよくする人には「かけ放題」がお勧めです。
インターネット接続料はどこのキャリアも同じ月額300円です。
データ通信量は1カ月当たりのデータ通信容量(GB:ギガバイト)毎の定額料金が設定されています。
データ通信容量は定額の限度要領が1GB、2GB、3GB、5GB、20GB、30GBとなっていて、この限度内であれば一定の料金という設定になっています。
なお、Docomoには1GBと3GBの、SoftBankには3GBの設定がありません。
設定料金も3社同じで、1GB-\2,700、2GB-\3,500、3GB-\4,200、5GB-\5,000、20GB-\6,000、30GB-\8,000となっています。
メールや図表の送受信が主体の人は2~5GBが、写真画像や動画の送受信が多いか、ゲームアプリの使用が多い人はゆとりをもって30~30GBを選択した方が良いでしょう。
これでは3社には何の違いもないように見えますが、何が違うのかと言うと、例えば、家族間の通話はいつでも無料とか、この時間帯なら無料とか、あるいは、同一キャリア間なら無料とか、いわゆる【~割】と言うサービスで料金が異なってくるのです。
また、docomoには独特の長期ユーザー割引サービスもあって、docomoユーザーなら機種更新や契約更新はdocomoが有利とされています。
さらに、対象機種がありますがdocomo with(ずっと使い続けている限り月々の利用料金から1,500円を割引く料金プラン:対象機種限定)と言うプランもあります。
これらの割引サービスにも月額が設定されていますが、これは色々な組み合わせができるので、それぞれのホームページで確認して、ご家族で一番メリットのあるパックにするのが良いでしょう。
サブブランドの基本料金プランと違い
回線速度が3大キャリアと同等程度を誇るサブブランドですが、基本料金設定はどうなっているのか見てみましょう。
月額料金ワンキュッパのCMでおなじみですが、月額1,980円は両社同じです。ただ、この料金は最初の1年間のみで、その後はニッキュッパ(2,980円)に戻ります。
サブブランドと3大キャリアの月額の大きな違いは、3大キャリアの月額基本料金が通話料とデータ通信料とインターネット接続料がそれぞれ設定されたパック方式なのに対して、サブブランドは“込み”料金と言うところです。
1,980円プランと最初の2年間の月額を、通話5分以内かけ放題+データ容量2GB/月で比較すると、3大キャリアが月額 \1,700+\300+\3,500 = \5,500 となるのに対して、サブブランドなら \1,980 で済みます。
データ容量による基本料金は2GB-\1,980、6GB-\2,980、14GB-\4,980(いずれも最初の2年間の料金で、更新後は1,000円UPかデータ容量が半分になります。)
こう見ると3大キャリアよりはるかに得のようですが、何が違うのでしょうか?
それはズバリ、料金を安くするためにサービスの適用条件が複雑で、分かりづらいこと。
例えば、3大キャリアでは独立した家族割サービスがあり、全員にそのサービスが適用されますが、サブブランドの家族割サービスでは、第1使用者には適用されません。
また、「光」サービスを契約していないとセットできないものもあります。
基本料金プランはシンプルで安価なので、どちらかと言うと個人で使用するか、企業のビジネス向けには最適な仕組みで、家族ぐるみ・家ぐるみの使用には不便を感じるかもしれません。
MVNOの基本料金は?
格安simを購入して使用するだけなので、モバイル本体の購入経費はかからず、今使用しているモバイルをそのまま使えるのと、データ通信料金が安いのが特徴です。
データ型と通話型がありますが、一般的にはデータ型が普及しています。
何故なら、データ型の料金は初期費用(\3,000~\5,000で平均\3,000程度)と月当たりデータ容量別の使用料金だけであり、契約期間の縛りはなく解約手数料も掛かりません。
この使用料金も、MVNO各社で若干の差はあるものの、2~3GB/月であれば、月額1,000円前後で非常に安いです。
最近は、使用していたキャリアアドレスを使用できたり、SMS機能を搭載した格安simも登場してきましたが、MVNOが提供するアドレスはないのが普通ですので、アドレス取得の契約や手続きが必要となります。
面倒と思わず、自分でできることなので、通信料の節約のため、ここは我慢してください。
ただし、通話は従量制(20円/30秒)なので、電話を多用する人は要注意です。5分間無料のサービスはありませんから。
また、データ型simの場合は、現在使用中の携帯番号は引き継げないので、新たな番号で登録することになります。
他方、通話型simの場合は携帯番号の引継ぎがMNPによってできますが、通話料金はデータ型simと同じく従量制ですから、格安simに切り替えるメリットはほとんどないと言えます。
格安simに乗り換える人は、殆ど電話をかけることがなく、インターネットやメールを最大限に活用する人にはドンピシャの選択だと思います。
また、格安simには適合しないモバイルのタイプもあるので、確認が必要です。
子供向けサービスとは?
今どきの小学生の六割以上がスマホを所有していることを思うと、ご家族でスマホの購入や乗換え、或いはキャリアの統一を検討されている方にはお子様(18歳未満の青少年)に持たせても安心のサービスがあるものにしたいですね。
学割サービスやパケットのシェアなどの家族共有サービスではなく、あくまでも青少年保護のために推奨されるサービス(機能)で、青少年インターネット環境整備法で規制化・義務化されているものです。
このサービスで重要なのは次の3つです。
①インターネットのフィルタリングサービス(接続制限)
性的題材を扱うアダルトサイトや出会い系サイト、違法薬物や自殺・テロなどの犯罪に誘う危険サイト、詐欺商法などの悪質サイト等の違法なサイトやコンテンツへのアクセスに制限をかけるサービスです。
②GPSサービス
GPSで子供の居場所を確認できるサービスで、防犯上も子供用スマホには必須のものです。
③アプリケーション接続制限サービス
子供が無制限にアプリをダウンロードできないようにコントロールする機能です。
保護者の承諾がないとダウロードできないようにしたり、アプリの接続を制限したり、特にSNSで無尽蔵に不特定多数の人々と接続できなくすることは、子供にとってはつまらないでしょうが、親にとっては安心のサービスです。
3大キャリアは、このサービスや機能性が高い子供向けスマホを提供しておりますが、結構月額が高くつき、2年更新契約で、学割サービスも付けても月額で5,000円程度を要します。特にSoftBankは7,000円程度も要します。
しかも、家族が同じキャリアとの契約をしていないと子供向けスマホを契約できないという点もマイナス要素です。
サブブランドでもこのサービスを提供はしており、子供用スマホとしてではなく、セキュリティ保護と言うオプションの機能として提供しており、オプション費用も位置情報サービス料程度(200円/月)です。
オプションとは言え、3大キャリアのような制限はなく単独ででも購入できる点がメリットです。
基本料金が3台キャリアよりはるかに安いのと、回線速度が大手並みに速いという点からすれば、親は3大キャリアの家族プランで、子供はサブブランドでと言う選択も可能になります。
一方で、MVNOはどうかと言うと、現状では限られた格安sim会社しかこの機能を充実させていないですが、格安スマホ人気とサブブランドとの対抗上、徐々に拡充されてきています。
その代表格がTONEです
他に、LINE mobileやBiglobe mobileも頑張っていますね。
特徴は、何と言っても月額料金が安いこと。2年縛りがないこと。
特にTONEは子供セキュリティーをフル搭載していて、データ通信sim契約で1,000円/月と破格な点が魅力です。
ただし、MVNO共通の問題ですが、回線速度は他のキャリアに比べて遅いです。
イライラするほどではないので、LINEやメッセージのやり取り、インスタグラムやツイッターの利用が主体であれば、何の支障も出ないでしょう。
もう一つの問題として、サービス拠点が少ないことが挙げられますね。
TONEはTUTAYAグループと提携して一部限定ではあるもののTUTAYAショップでの取次ができるようになっており、この拡充を急いでます。
携帯会社選ぶならどこがいい?
ここまでの情報から、さてどこを選べば良いのかと言うと、偏に「用途」はどうかと言う点につきますね。
一つ目は、料金は高くても良いから、高性能で色々なことがサクサクできることを重視するパターン。
二つ目は、そこそこの機能・性能で良いから、通話も通信も安価に料金を抑えることを重視するパターン。
三つ目は、とにかく安く!と言うパターン。
一つ目のパターンに該当する人や家族は、3大キャリアをお勧めします。
長期間継続して契約することで少しでも料金を抑えることができるのと、家族割やテレビ・電気・固定電話等とのセットプランで家計費全体を抑制することも可能です。
ただし、本当に高くつくので、子供向けの携帯・スマホはMVNOにするという選択が良いでしょう。
2つ目のパターンの人ならば、家族割などのオプションプランを重視しないのであれば、サブブランドがお勧めです。
回線速度も十分に早いので、いろいろな場面で活用できるでしょう。
ただし、子供向けはSNS制限のオプションなので、子供をしっかりガードしたいという人は、TONEなどの子供保護サービスの充実したMVNOを子供に与えるという選択が良いでしょう。
3つ目のパターンの人や家族は、無条件にMVNOです。
ただし、通話主体の人には向きません。子供にはTONEなどの保護機能が充実したものを選び、大人は別のMVNOを選ぶというのが良いでしょう。
携帯会社を選ぶ時の注意点!
ご自身の用途に合っているかどうか、これを最大の注意点として選ぶことが大切です。
通話重視か通信重視か、これだけでMVNOを選択するかしないかが決まります。
機能性能重視か、料金重視か、これで3大キャリアを選ぶかどうかが決まります。
特にMVNOを選ぶ際の注意点ですが、
①適合するモバイル本体があるか
②キャリアアドレスが使えるか、携帯番号が引き継げるか
③サービス拠点が近くにあるか
最低この3つは確認してください。
最後に
スマホ自体の機能・性能は年々向上してはいるものの、そろそろ頭打ちの間がありますが、スマホ市場は、今や戦国時代と言われるように、格安simに対抗して大手キャリアも格安料金体系を提供するサブブランドを立ち上げて顧客の格安simへの流出を防ごうと躍起になっています。
格安sim側も、弱点だった通話機能のオプション化や子供向けサービスの拡充で巻き返しを図っていて、ユーザーはいったい何が本当に得なのか選択に困りますね。
J.COMなどのケーブルテレビ会社も参入してきて、益々目が離せません。
うっかり選んだスマホが、使ってみたら携帯会社が違うだけで、以前はよく繋がったのに応答が遅いとか、同じように使っているの料金が高くなった。
こんな悩みを日常で持ちたくないですよね。
決して、勧められて良さそうだからという感覚だけで選ぶと損することにもなりかねないですよ。
スマホの機種を選ぶのと同じくらい、キャリアを用途や目的からじっくり選ぶのとても大切です。