ソメイヨシノと同じく人気が高い八重桜。
桜の代表品種である「ソメイヨシノ」よりも1~2週間ほど遅れて咲くので、暖かくなってからのお花見に最適です。
最盛期のお花見より混雑も薄れるので、ゆっくりお花を見ることもできるでしょう。
そこで、今回は「八重桜」の名所を関東・関西に分けてご紹介します!
八重桜という桜の品種はない!
そもそも「八重桜」という品種がないのをご存知ですか??
「八重桜」は品種名ではなく、花びらが重なって咲く八重咲きの桜の総称なんです。
人里に咲くので「里桜」、ボタンのように咲くので「牡丹桜」とも呼ばれています。
また、サクラという名称がつきますが、実はサクラ類のバラ科になります。
何十にも重なった花びらはとっても華やかで、一輪でも存在感があります。
花びらが多いので、散り際もとてもきれいですよね。
花の色も桃色、白色、紅色、黄色などがあり、たくさんの色を楽しめます。
それでは八重桜の代表的な品種を紹介します。
関山(カンザン)
四月中旬から五月上旬にかけて見頃を迎える関山。
つぼみも花びらも、濃い桜色をしています。
咲いた花の輪が大きく、花弁が20~40枚もあり、とても華やかな花です。
また、花が長い期間持つことも特徴であり、長く楽しむことができます。
普賢象(フゲンゾウ)
花びらが多く、大輪の花を咲かす普賢象。
四月の中旬から下旬にかけて、最盛期を迎えます。
普賢象の花は咲き始めは薄紅色ですが、徐々に白色に変わり、最盛期を過ぎる頃には、花の中心が赤く染まっていきます。
また、普賢象のめしべが花の中心部から2本でており、細い葉のようになっています。
このめしべが、普賢菩薩の乗る普賢象の鼻に似ていることから名付けられたといわれているんです。
八重紅枝垂(ヤエベニシダレ)
樹木の高さが5m程もある高い木で、薄紅色の枝が長く垂れている品種です。
他の枝垂れ桜と比べるとやや遅い開花で、四月中旬頃に見頃を迎えます。
濃い紅色の花びらが15~20個あり、楕円の形をしているのが特徴です。
つぼみから花びらが展開するにつれて、花の色が濃い紅色から淡紅色へと変化していきます。
そのため、遠くからみると五分咲きから七分咲きの頃が最も濃い紅色に見え、次第に淡い紅色へと変化するように見えます。
妹背(イモセ)
大きめの紅色の花で、四月下旬頃に開花する妹背。
「妹背」とは、夫婦や仲の良い男女を意味する言葉です。
雌しべが二本のものが多く、一つの花に二つの実がなることから「妹背桜」と名付けられたといわれています。
楊貴妃(ヨウキヒ)
とても大きくて奇麗な花が特徴の楊貴妃は、四月頃咲き始める桜です。
つぼみの濃紅色が開花すると、次第に花びらは淡紅色になっていきます。
先端は濃紅色のままなので、白からピンクのグラデーションのようにもみえ、どこかに気品を感じさせてくれます。
楊貴妃桜という名前の由来は、奈良興福寺の僧玄宗が庭に咲く桜をこよなく愛したから、また中国の楊貴妃のイメージで名付けられた、などといわれています。
一葉(イチヨウ)
大きいものでは、直径5cm以上の大きな輪になる一葉は、四月中旬頃に開花する桜です。
全体的に淡紅色であり、花びらの内側は白くなっています。
このため次第に花が開いてくると、白っぽい色に見えるようになり、満開になると白い花に見えます。
一葉という名前の由来は、花の中心から葉の形に変化した雌しべが1-2本突き出ている様子からきているといわれています。
関東の八重桜の名所!
関東の桜の名所はいくつもありますが、八重桜の名所を4つご紹介します。
新宿御苑(東京都新宿区)
「桜を見る会」が開催される場所としても有名ですが、「八重桜」の名所としても有名です。
品種としては「関山」「一葉」などが咲き乱れ、東京の中でありながらゆったりとした時を過ごすことができるでしょう。
外国人などの旅行者にも人気があり、多くの人で賑わっています。
しかし、アルコールの持ち込みが禁止されているので、上野公園や代々木公園などの他の公園に比べると、落ち着いた雰囲気の中で桜を見ることができますよ。
入場料200円で、広い園内を散策しながらお花見ができることも、選ばれる理由の一つです。
閉門が16時と比較的早めの時間ですので、ゆっくりと楽しみたい方は、早めに訪れることをおすすめします。
住所:東京都新宿区内藤町11
期間:3月下旬~4月下旬
時間:9:00~16:00(16:30閉園)
入園料:一般200円/小中学生50円/幼児無料
参考サイト:http://fng.or.jp/shinjuku/
飛鳥山公園(東京都北区)
飛鳥山公園は江戸時代から続く桜の名所で、あの有名な八代将軍徳川吉宗がヤマザクラを植えたことから始まった公園です。
なんでも花見での酒宴は禁止されていたのに、この場所では解禁した事で有名になったそうですよ!
公園内の中央に広い遊具場があり、お子さん連れの方にも人気です。
遊具の他にも、機関車があったり新幹線が走っているのが見える展望台もあったりと、お子さんが喜ぶものがたくさんありますよ。
夜は最近流行りのライトアップではなく、ぼんぼりを灯す演出がありムード満点です。
住所:東京都北区王子1-1-3
期間:4月中旬~5月初旬
時間:24時間
料金:無料
参考サイト:http://www.city.kita.tokyo.jp
静峰ふるさと公園(茨城県那珂市)
「日本さくら名所100選」にも選ばれた名所です。
公園内には2000本(!!)もの八重桜が咲き誇り、とっても美しい景色が広がります。
また、毎年「八重桜まつり」が開催されており、夜にはライトアップもされるので幻想的な八重桜も楽しめます。
また、園内はバリアフリーになっているので、車いすの方も安心して桜を見て回ることができます。
シーズン中は駐車料金500円かかりますが、障碍者の方は無料となることも嬉しいですね。
住所:茨城県那珂市静1720-1
期間:4月中旬~5月初旬
時間:9:00~18:00 (イベント期間中は10:00~20:00、夜桜期間中は9:00~21:00)
料金:無料
参考サイト:www.naka-kanko.jp/page/page000133.html
天平の丘公園(栃木県下野市)
栃木県の桜の名所である天平の丘公園をご紹介します。
毎年3月下旬から5月初旬まで「天平の桜まつり」が開催されます。
出店も多くとってもにぎやかなお花見ができるでしょう。
人混みが苦手な方は、イベント会場から離れた、南側エリアへ。
南側は人が少ないので、落ち着いて桜を見れますよ。
駐車場は広々としていて、しっかり整備もされているので、車での来園も苦にならずに、安心して駐車できます。
住所:栃木県下野市国分寺
期間:3月下旬~5月初旬
時間:24時間
料金:無料
参考サイト:www.shimotsuke-ta.com/index.html
関西の八重桜の名所!
続いて、関西の「八重桜」の名所も4箇所ご紹介します。
醍醐寺(京都府京都市)
京都市伏見区にある醍醐寺は世界遺産にも登録されており、「花の醍醐」ともいわれています。
豊臣秀吉が晩年に「醍醐の花見」を催したことでも知られていて、現在も「八重桜」を含め「ソメイヨシノ」など約800本もの桜が咲き乱れます。
また、地元の食材を使った御茶屋が並ぶエリアがあり、桜と一緒においしい食べ物も楽しめますよ。
住所:京都府京都市伏見区醍醐東大路町22
期間:3月下旬~4月上旬
時間:9:00~17:00
料金:大人1500円/小中学生1000円
参考サイト:https://www.daigoji.or.jp/
平安神宮(京都府)
広大な神苑には「八重紅枝垂桜(ヤエベニシダレザクラ」」が咲き誇り、社殿の朱色と屋根の緑色とのコントラストが見事です。
夜にはライトアップもされるので、昼間とは違った厳かな雰囲気の神社と桜を味わえるでしょう。
入口をくぐった途端に目に飛び込んでくる枝垂れ桜。
そして庭にかかる浮橋に座って眺める景色。
日本の桜と庭園の美しさを、存分に感じられるスポットです。
住所:京都府京都市左京区岡崎西天王町97
期間:4月上旬~4月中旬
時間:8:30~18:00
料金:大人600円/小人300円
参考サイト:www.heianjingu.or.jp/
大阪造幣局(大阪府大阪市)
「桜の通り抜け」で有名な、大阪の造幣局内にある約560mもの長さのある桜のトンネルです。
交通規制も行われるので、公共機関で行くのがおすすめです!
花びらのたくさんある桜、濃紅桜、淡紅桜、大輪の桜、そして枝垂れ桜など。
種類の違うたくさんの桜が一斉に咲いている様は本当に美しく、甘い香りで満たされています。
見物客が多く、ゆっくりと見るのが困難ではあります。
しかし、それでも行く価値がある!と、見物客に感動を与えています。
住所:大阪府大阪市北区天満1-1-79
期間:4月上旬~4月中旬
時間:10:00~21:00(土日 9:00~21:00)
料金:無料
参考サイト:http://www.mint.go.jp/enjoy/toorinuke/sakura_osaka_h29.html
まとめ
いかがでしたか?
どこの八重桜も一見の価値ありです!
桜を見逃してしまった人は、ゆっくりと咲く華やかな八重桜を見に出かけませんか?
ひときわ華やかな八重桜を楽しみにお出かけするのも、新しい桜の世界を味わえるかもしれませんよ。