エクセルの機能で分かりづらいものの一つに、「ウィンドウ枠の固定」があります。
本来自分が見たい所は全てスクロールできるはずなのに、なぜか今回頼まれたエクセルファイルは、画面の一部のみがスクロールし、それ以外はずっと固定されたまま動かない。
そんな事ありますよね。
そこで今回はエクセルの機能である「ウィンドウ固定化」について説明していきます。
よくわかるエクセルの固定の解除方法!
固定化の設定をする時は、まずどこの部分で固定化したいのか、あるいは固定化したいのは行なのか列なのか、または両方なのか等を考えてカーソルを置く位置を決める必要がありますが、解除の場合はカーソル位置は気にする必要がありません。
- エクセル画面の「表示」タブをクリック
- 「ウィンドウ枠の固定」をクリック
- 「ウインドウ枠の固定の解除」をクリック
これだけです。
簡単ですね。
エクセルの固定の機能ってなんのためにあるの??解除できるの?
A1 商品名
B1 型番
C1 コード番号
D1 金額
E1 卸値
といった項目があり、後はA2から下に向かってひたすら関連する項目のデータが延々と記述されているエクセルファイルがあったとします。
一般的な大きさのモニターだと、だいたい30行目以降からは下に向かってスクロールしていくことになりますよね?
でも、スクロールしていくと一番最初の行の項目欄が見えなくなって「あれ?この数値は金額だったっけ? 卸値だったっけ?」と途中で分からなくなり、また画面の一番上まで戻って確認しないといけなくなります。
それだといくらなんでも非効率だし、それに、人によっては慣れてきて、「金額」と「卸値」を勘違いして逆に入力してしまったりと、ちょっとした人為的入力ミスも増えてしまいます。
それを防ぐために、エクセルには「ウィンドウ枠の固定」機能があります。
固定できるのは
- 行+列
- 行
- 列
の3種類です。
例えばエクセルの1行目だけ固定して、あとはスクロールさせたいなら、A2の所でカーソルを指定し、
- エクセル画面の「表示」タブをクリック
- 「ウィンドウ枠の固定」をクリック
- 「先頭行の固定(選択肢の2番め)」をクリック
と操作すると、そのファイルは1行目のみが固定され、それより下の領域のみスクロールしていきます。
これでこの先どんなにデータが増えようと、そのデータそれぞれに関連した基本項目である1行目はずっと固定されて残るので、安心してデータ入力ができますね。
ちなみに今回は「先頭行の固定」を選択しましたが、先頭行だけの固定であれば、「ウィンドウ枠の固定(現在の選択範囲に基づいて行および列を表示したままで…)」を選んでも同様の行固定の設定ができます。
これは、最初にA2にカーソルを置いて指定しているため、行は固定化できる先頭行があるが、列は固定化できる先頭列が無く、結果的に行のみが有効と判断されるためです。
まとめ
「エクセルの機能は色々あって面倒…」と考え、ついついエクセルに苦手意識を持って敬遠してしまう人が多い理由は、殆どの会社ではそのエクセルデータを最初に作成した人と、そのデータに実際に手を加えたり編集したりする人が別の人、という事が多いためだと思います。
今回のウィンドウ枠の固定化も、その機能の目的とやり方さえ覚えてしまえば何でもないことですが、ついつい画面の前に現れる膨大なデータと項目を前にして、腰が引けてしまい「ダメだ。分からない」と考えて未だにエクセル恐怖症でいる人も多いのです。
是非これからは、「エクセルの沢山ある機能は全て、あなたの仕事を楽にしてくれるために存在する」という意識を持って、これからもエクセルと末永く付き合っていきましょう。