秋になると美しく赤く染まるもみじですが、一度は誰もが「楓ともみじはどう違いって一体なんなの?」と思う事でしょう。
確かにパッと見、もみじと楓の区別ははっきりとつきません。
では楓ともみじとは一体何が違うのか、種類は同じなのか、他にも日本でよく見られる紅葉が綺麗なもみじも併せて紹介していきます。
楓ともみじの種類って一緒なの??見分ける方法あるの?
実際モミジ科と言う植物はまず存在しませんので、どちらも同じカエデ科カエデ属に分けられています。
そうなった場合、一体何がもみじと楓の区別をつけているのかと言うと、区別の仕方は葉の切れ込み具合で判別しているんです。
盆栽や園芸の世界となると、この植物の葉の切れ込み具合によって、植物を判断します。
なので、例え同じ科、同じ属の植物だとしても、こう言った園芸の文化などが大きく関与して、植物の分類に左右する場合もあります。
見分け方としては葉の切れ込みが深い方がもみじ、切れ込みが浅い方が楓とされています。
他の区別の仕方としてはイロハモミジの様に葉が5つ以上に切れ込んだ物で手のひら程の大きさがある場合はもみじと言います。
逆に切れ込みが3つなどになると、楓と呼ばれる様になるのです。
日本でよくみられる紅葉がきれいなもみじの種類
これは知る人はあまり少ないですが、実はもみじは日本独自の植物です。
楓は中国や朝鮮半島、他にもカナダでも親しまれていますが、もみじとして知られている楓は数種類しかなく、後は日本列島にしかありません。
なのでもみじと言われる楓はこの日本特有の植物として存在しています。
ではそんな日本だからこそ見れる紅葉が綺麗なもみじも併せて紹介していきましょう。
寒暖差で色合いが変わる!自宅でも植える事の出来るもみじ
もみじとは公園や山などに行って見る物であって、自宅で植えようとは中々思いません。
しかしそんなもみじの中で、自宅でも植える事が出来る上に綺麗と評判なのは「ドウダンツツジ」です。
これは寒暖差によって葉の色が変わってくるもみじで、普通のもみじとは違って一度染まったらそのままと言う事はないので、いつでも違う色合いが楽しめます。
鮮やかに紅色に咲く時もあれば、茶色に色づく事もあると言う一種の魅力を感じます。
夏椿と書いてなんと読む!?シンボルツリーとしても大人気のもみじ
他にも綺麗と言われるもみじと言えば、「シャラ」が有名です。
漢字で書くと「夏椿」と言われていて、まだ椿の咲かない夏に彩る植物だからこそと言う意味合いで、こう表記されます。
色合いも赤褐色の幹と、白い椿と似たような花を咲かせるのが特徴です。
ですが非常に乾燥と暑さに弱いもみじなので、あまり都市部で見かける事はありません。
よく街路樹で親しいあのもみじ!
トウダンツツジとシャラに続いてよく綺麗と言われるのは「ナンキンハゼ」です。
実はこのナンキンハゼはどんな環境でも綺麗に色づく事から、街路樹としてもよく使われています。
なので見かける人も多いですが、カラフルに咲くその様は見ていて心地良い物です。ですがナンキンハゼの様に色が変わる事がないのは少し惜しい部分もあるでしょう。
日本のもみじの中で一番大きな葉が特徴的!
日本にあるもみじの中で一番大きな葉を見せ、色も鮮やかで有名なのは「ハウチワカエデ」です。
名前は楓ではありますが、前述にもある通り、もみじも楓も同じ種別なのでこのハウチワカエデももみじの一種です。
大きな葉を持つだけに、最後に赤く染まるまでの経緯が非常に楽しめます。
最初は黄色、橙色、赤へと変わり、最後には朱色に染まる事で有名で、その色づき具合はどの色合いでも見ていて秋を感じさせます。
やはりこれこそ王道!もみじの中の王様
数あるもみじの中で一番王道とされているのが、「イロハモミジ」です。
よく京都の嵐山などで立派な朱色を見せる大半のもみじが、このイロハモミジで、数多くの地域にその樹が佇んでいます。
園芸種も多いので、色合いもそれぞれ違ってくるのがまた楽しみでもあります。
まとめ
一見もみじと楓は区別がつきませんが、案外その話を聞いてしまうと区別を分けて楽しむのもまた日本であるからこそ楽しめる娯楽とも言えます。
なのでこの秋はもみじだけではなく、楓にも目を向けてはどうでしょう。